【M5stack】シューティングタイマーを作ろう!【DIY】

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サバゲを卒業して早数年。ふとしたきっかけでエアガン遊びに復帰したものの、家の中でマトを撃つのもすぐに限界がくる。そんな時、同僚に誘われて足を踏み入れたのがシューティングレンジだった。

そこはかなり競技色の強いレンジで、みんながタイムを競う「スチール系シューティング」の真似事をして遊んでいるうちに、僕もすっかりその魅力に取り憑かれてしまった。最初は当たるだけで楽しかった。でも、通い詰めれば当然、「今の、何秒だった?」が気になりだす。

そこで目にするのが、レンジの計測に使われている「しゅーたーくん」というタイマーだ。

日本最大級の競技会「ジャパン・スチール・チャレンジ(JSC)」でも公式採用されている、いわばこの界隈の定番。ただこれを入手するのは困難の極み

まず、とにかく売ってない。 常に品切れ。 運よく在庫を見つけても、本体とセンサーを合わせれば3万円近く

「……高い。っていうか、売ってない。そもそもこれ、中身は何なんだ?

【① しゅーたーくんの正体】

実は、レンジで初めて「しゅーたーくん」をじっくり眺めた時、妙な既視感があった。 「……これ、どこかで見たことあるな?」

自作タイマーを作ろうと決めて、ネットで素材を漁っていたその時、ついに既視感の正体が判明した。

「これ、M5Stack(エムファイブスタック)じゃん!!」

M5Stackとは、Wi-FiやBluetooth、カラー液晶、ボタン、スピーカー、さらにはバッテリーまでが最初から一つのケースに収まった、いわば「超小型の多機能コンピューター」だ。

以前、少しプログラムをかじった時に触った記憶が、ここでガチッと繋がった。 要は、中に書き込むプログラム次第で、用途は無限大。

【②制作スタート】

いよいよ制作開始。 最初は、あれこれ欲張らずに「最低限の機能」から固めることにした。プログラムが複雑になりすぎて、完成しなかったら元も子もないからね。

目指したのは、いたってシンプルな基本動作。

  • ストップ機能: 最後のターゲットを撃ったら計測停止。これぞタイマーの真髄。
  • デュアルスタート: * 即時スタート: 誰かに測ってもらう時用。
  • インターバル(遅延)スタート: ボタンを押して数秒後に鳴る、一人練習用。
  • UI(画面): タイムさえデカデカと分かればOK!シンプル・イズ・ベスト。

「これくらいなら、パーツを揃えてサクッと組めるはず。追加機能は、使いながら後でゆっくり考えればいいよね!」

そんな軽い気持ちでパーツを発注しが・・・結果地獄の始まりだったw

【③ JSCルール「止まらない」プログラム】

制作が始まって早々、最初の「地獄」。

それは、JSC(ジャパン・スチール・チャレンジ)という競技が持つ、シンプルなルール。

「ストップターゲットを撃った際、もし2発撃ったら『最後の一発』のタイムを公式記録とする」

これ、言葉にするのは簡単だけど、プログラムに落とし込もうとすると後述するセンサーの兼ね合いで非常に苦労することに。

「あれ? シンプルに作るんじゃなかったっけ……?」

深夜、黒い画面の前で独り言が増えていく。これがソフト面の地獄だ。

【④ :AIにそそのかされた「センサー爆死」事件】

ソフト(プログラム)で死にかけていた私は、完全に冷静な判断力を失っていたw

「早くハードウェア(センサー)を確定させて、楽になりたい……」

そんな弱った心で調べる力を失った私は某AIに頼ったw

そんな中AIが優しく答えた

「振動検知なら、SW-420や801Sがいいですよ!」

「そうか、AIが言うなら間違いない。Amazonさんお願いします。」

……届いた瞬間、すべてを察したよね。

「あ、これダメなやつだわwww」

センサー上部の樽のような形の中にセンサーが入っているのだが、スプリングとウェイトで振動を検知している為、一度強い衝撃を受けるとスプリングの振動に乗って何度も「当たりましたよ~」ってう信号を送り続けてしまう。

タイマーをストップさせるだけで良ければこのセンサーでも問題ないが、JSCのストップを複数回撃った場合の最終着弾を記録するというルールの為、使い物にならないw

本体プログラムのバグと格闘して脳死していた俺は、あろうことかAIの適当なアドバイスに全力で乗っかって、盛大に爆死した。

【⑤ :センサーの最適解】

AIにそそのかされた振動センサーで爆死した僕が、血眼になって探し当てた正解。 それが、**「ピエゾディスク(圧電素子)」「KY-038(サウンドセンサーモジュール)」**のコンビネーションだ。

なぜ、市販の振動センサーではなくこの組み合わせなのか? そこには圧倒的な**「合理性」**があった。

ピエゾディスクは的の「振動」をダイレクトに拾う

スチールターゲットを撃った時の「カキーン!」という音。これは空気の振動であると同時に、的そのものが激しく震える物理的なエネルギーだ。 安価な振動センサー(SW-420など)は、この高速な振動のお釣りまでひろって反応しまくる。最終着弾を拾うプログラムだと永遠にタイマーが止まらない。しかし、ピエゾディスクなら的の表面に貼り付けるだけで、その「振動」を電圧の変化として超高速に、かつダイレクトに拾い上げてくれる。

KY-038という「翻訳機」

ピエゾが拾った微細な電圧を、M5Stackが理解できるデジタル信号(0か1か)に変換する役割を担うのが、KY-038だ。 本来はマイク用のモジュールだが、マイクの代わりにピエゾを繋ぐことで、「衝撃の強さ(感度)」をモジュール上の可変抵抗でアナログ調整できるようになる。

これがめちゃくちゃ重要。

  • BB弾の直撃には反応する
  • でも、隣のレンジの射撃音や、ターゲットが揺れる残響には反応させない

この「現場での微調整」を物理的なダイヤルで追い込めることが、どれだけ心強いか。

圧倒的な「セパレート性能」

そして最大の特徴は、**「的側はピエゾ1枚だけ」**という身軽さだ。 10cmの的に重たい基板を貼る必要はない。ピエゾだけをペタッと貼り、細い配線で少し離れた場所に設置したKY-038とATOM Liteに繋ぐ。

こうすることで、

  • ターゲットへの干渉を最小限に抑える
  • 被弾による機材破損のリスクを分散する

このシステムを組んでテストした瞬間、今まで空振り続きだったタイマーが、射撃に完璧にシンクロして「STOP」を刻み始めた。あの時の「これだ……!」という手応えは、やり遂げたというより、やっと決まったという安堵感の方が強かったw

【⑥ :自作でのオリジナリティと安心感】

こうして紆余曲折を経て完成した、僕専用のシューティングタイマー。 実際に使い始めてみて、改めて「作ってよかった」と心から思えるポイントが2つある。

無線スタートが変えた「一人練習」

正直、タイマーだけの場合、やはり「しゅーたーくん」の完成度は異常にハイレベル
そこで私はオリジナルというという点で、無線のスタートボタンを作った。

これがあるだけで自作した価値があった。 今までは、タイマーのボタンを押してから急いで構えを作るという「不自然な間」があったけれど、無線スタートボタン(ATOM Lite)をベルトやテーブルの好きな位置に置けるようになってから、練習の密度が劇的に上がった。

「ブラックボックス」からの解放

そして、何よりも大きいのが「壊れても自分で直せる」という圧倒的な安心感だ。
よく行くレンジのしゅーたーくんも長い事使われているせいか、ときどき接続不良やセンサーが反応しない等のトラブルがちょくちょく発生する
でも自作したタイマーならレンジでトラブっても中身の回路もプログラムもすべて自分の頭の中にある。予備のパーツに交換して、ハンダ付けし直せば、その場ですぐに復活!

市販品の「壊れたらメーカー修理(しかも在庫なし)」という不安とは無縁の世界。 自分の手でゼロ組み上げたからこそ、この道具は僕の射撃ライフにおいて、ただの計測器以上の「一生モノの信頼」を勝ち取った!と思っている。

最後に

「売ってないなら作ればいい」 そんな軽いノリから始まったDIY祭りだったけれど、終わってみれば自分の理想を詰め込んだ、世界に一つだけの機材が出来上がった。

完成度だけなら「しゅーたーくん」が圧勝なんだろうけど、機能としてはほぼ同じだし、俺には無線スタートがあるwww

もし、同じように「タイマーが手に入らない」「もっと自由に練習したい」と悩んでいるシューターがいたら、ぜひ自作にチャレンジしてほしい!
10,000円くらいで作れます(*´ω`*)

積極的に販売する気は無いのですが、希望の方がいらっしゃいましたら私のX(twitter)からご連絡頂ければ対応させて頂く・・・・・かもww

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